かべのむこうになにがある 小さなネズミが伝えたいことって?
皆さんは自分が今いる環境で満足していますか?
この絵本が皆さんに伝えたいこととは何か。
可愛い絵をして奥が深い、かべのむこうになにがあるをレビューしました。
世界三大絵本賞にノミネート経験のある作者!
作者はブリッタ・テッケントラップ
「かべのむこうになにがある」を描いた作者は、ブリッタ・テッケントラップさん。
1969年生まれ、ドイツのハンブルグ出身です。
100冊以上の絵本を出版し、25カ国で翻訳されて出版されている、人気絵本作家であり、 切り絵のようなイラストと温かみのある色彩が特徴です。
世界三大絵本賞と言われているケイト・グリーナウェイ賞のノミネートをはじめ、 ドイツ唯一の国営文学賞、ドイツ児童文学賞のノミネートや、世界的な年一度の絵本の見本市で行われる、ボローニャガッツィ賞の特別賞の受賞経験もあり、その他多くの賞も受賞している実力派です。
そして、「かべのむこうになにがある」で、2019年に青少年感想文全国コンクール5、6年生の課題図書になりました。
彼女の芸術作品は、ロンドンのギャラリーや世界中のアートフェアで頻繁に展示されています。
翻訳にも注目。
この本を翻訳したのは、風木 一人(かぜき かずひと)さんです。
この方は、翻訳家の一面がありながら絵本作家としての一面もあり、 アジアを中心に多数の作品を翻訳して出版しています。
疑問を抱くことに大きな価値がある。
大きな赤いかべの中に暮らす動物たち。 このかべの存在について者はいないし、もはや知ろうともしていませんでした。
しかし、知りたがりの小さなネズミはこのかべの向こう側には何があるのだろうと、疑問を抱きます。
色々な動物にこのかべの事について聞いて回りますが、どの動物もこのかべのことには無関心。 このかべは僕らを守っているんだ。 という動物もいます。
そんな中、青い鳥がやってきて小さなネズミを背中に乗せてかべの向こう側へ。
そこで小さなネズミが見たものとは… 小さなネズミは今まで当たり前だったはずの壁の中にいる環境に疑問を抱きます。
今ある生活に疑問を持つことは、自分のことを否定しているようで自分の脳内で考えることをストップしてしまいます。
そんな中で、
この かべのむこうに なにが あるんだろう
と、小さなネズミが抱いたこの疑問によって、彼は大きな幸せを手に入れることになります。
なぜ?どうして?
子どもは色んなことが気になってお父さんやお母さんに聞いてきます。
その問いは、大人にとっては当たり前で知る意味もないと思うものばかりかもしれません。
でも、そんな当たり前と思う疑問こそ大切にしなければいけないのだと思うのです。
自分が今いる環境やいつもしている行動、発言に至るまで、生活のありとあらゆる様々なことに疑問を抱くことに大きな価値があるのだと思いました。
自分にとってのベストアンサーを見つけよう。【まとめ】
この絵本を読んだ後には、自分の生活環境における価値観が、ガラリと変わるかもしれません。
自分の中の疑問を解決して、自分の生活や人生をアップデートして、自分にとってのベストアンサー を見つけることが大切ののかな?なんて思ったり。
自分の今いる環境に満足だ。と思っている人にこそ読んでほしいです。
カラフルな色彩と切り絵のような可愛いおしゃれなイラストが特徴。
ブリッタ・テッケントラップがあなたにおくる『かべのむこうになにがある』
ぜひ読んでみてください。